2008年12月05日

まさか、自分の子がダウン症 (2)

 1997年、平成9年8月23日午前7時、待望の一人目の赤ちゃんが授かりました。2,270グラムと通常よりもやや小さめの長女が、産声をあげたのです。

 「お疲れさん、よくがんばったなあ!」と妻に感謝の気持ちを表しながらも、看護士さんからは通常の子よりやや小さいため、保育器に入りますと言われたのです。

 抱き上げることもなくガラス越しから、妻とともに誕生の喜びを噛み締め合いました。このときは、これから先起きる出来事を想像だにしておりませんでした。

 長時間の分娩で疲れているからゆっくり休んでと妻に言って、自宅に戻ったのでした。

 そして、帰宅後の午後3時、休んでいるはずの妻から予想外の電話が入ったのです。

 「赤ちゃんの様子が変なの。今から救急車で大きな病院に搬送されるらしいから、すぐに来て!」と突然の知らせで、喜びとは裏腹に心臓の鼓動は激しくなり、嫌な予感が全身に走りました。

 車で約10分と近い産婦人科に、全速力で車を走らせました。到着するや否や、医師の先生から「チアノーゼが出て、全身の血液が流れなくなっているから、処置のできる救急病院に搬送します。」と説明を受け、救急隊員の方に誘導されながら、保育器に入った友貴とともに救急車に乗り込みました。

 心配そのもので、見送る妻に「大丈夫だから、安心して待っていて!」と言い残したのでした。
救急車の中で「がんばれ!がんばれ!」と祈りました。10分足らずで病院に到着し、すぐに治療措置が始められました。「無事でいてね!」と祈りながら、処置室の前で待つこと1時間30分。ようやく処置は終わり、担当の先生から説明を受けたのでした。

 「多血症で血液の流れが悪くなり、チアノーゼを起こして全身が紫色になっていました。点滴等で血液を薄めて、チアノーゼは治まりましたが、心臓の音に少し異常があります。また、顔つきや色々な症状から見て、それ以外にも先天性異常の恐れがあります。血液検査に約1ヶ月を要し、検査結果を確認してみないと断定はできませんが、おそらく私の経験上、8〜9割はその可能性があります。」

 そう告げられ、「先天性ということは、どういうことですか?障害があるのですか?」と訊ねると、「染色体異常、ダウン症の可能性があります。千〜2千分の1の確率で発症します。精子と卵子が受精して細胞分裂していく際、染色体の21番目に突然異常が起こる知的障害をともなう病気です。原因はまだ解明されておらず、誰でも起こりうる可能性があるのです。」

 「えー、まさか、家の子に限って…」と納得できないまま、先生から「このことは、今、奥さんに話してはいけませんよ。今日、出産したばかりだから動揺させてはいけないのです。また、明日来てください。」と促されました。

 一人病院を後にしての帰り道、心配して待っている妻に何て言えばいいのだろう。冷静な顔をして振る舞わねばと自分に言い聞かせながら、事の重大さに目の前は真っ暗闇となっていました。(つづく)


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posted by ai at 15:00| 🌁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする





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